Big Muff Pi 研究隊が行く!
U.S.A.NYC製 第2期タイプ(ラムズ・ヘッド)解剖編 Ver.002
(まだまだ序章。随時更新していきます。)

来よった!やっと来よった!
その希少性と有名アーティストの使用などで
数あるマフの中でもダントツの人気を誇る。
U.S.第二期ビンテージ(通称ラムズ・ヘッド)タイプでございます。
ラムズ・ヘッドと言う名称は、右下に女性の顔のロゴがあるのだが、
それが見方によっては雄羊(ラム)の顔にも見えることから
いつの間にか雄羊の頭(ラムズ・ヘッド)としての呼び名が定着したらしい。

・・・、どう?羊に見える?私にはようわかりまへん(笑)
なんか携帯で写真撮るなんちゃらバーコードみたいだね、こりゃ。
ふとケータイで試してみたけど反応無しでした(笑)

で、今回ゲットしたこのブツ。eBayで$236+送料$23.25也。
合計約3万1千円ちょいっというところかね。
貧乏人にとっては貧血を起こしそうな値段だが、
国内店頭では平気で5〜7万とかしますし、
そもそも市場に出回る数自体が極端に少ないので
手に入れるならやっぱり海外で探すのが賢いでしょうね。
しかしこれまでeBayやamazon.comなどなど
海外からかなりの買い物をしているのだが、
今回初めて関税を取られたぁー!
開封されてチェックされた様子。で、関税700円+通関料200円が
よけいに取られてしまった。
関税掛ける掛けないの基準が曖昧でなんか損した気分だが、
ま、取られてしまった物は仕方ない。

で、到着してさっそくチェック。
かなり使用感はあって、π(パイ)のロゴが執拗に削られていたり、
スイッチ踏みすぎで表面パネルが少しいがんでいたりしてるが、
音自体は無問題の様子。ガリなども無い。
でもトーンのツマミは向きが他のと逆だね。
RATと同じで右に回すと音がこもるタイプ。
つっても回路が違うのではなくて、
おそらくボリュームが基板に直付けなので
基板のパターンの具合で仕方なくそうなった様子。
その他筐体の作り、大きさ自体は3期と全く同じだね。
ペイントが違うだけで3期チキン・ノブと全く同一のようだ。
背面パネルが少し違うが、詳しくは下の欄で。

背面の様子。こちらもほぼ3期と同じ感じだが、
外部電源ジャックを増設しようとした穴が空いている。
3期の背面はこうだから↓

穴の位置も違うし、工具によると思われるキズがあるから
おそらくユーザの手によって開けられた物だろう。
つまりオリジナルは外部電源は使用不可であったと思われる。

スライドスイッチもてっきり3期と同じ"TONE-BYPASS"かと思いきや、
スイッチをOFFにすると音が出なくなる。
あれ、ぶっ壊れてるのか?って疑問は中身を見て解決することに。

これが内部の様子。基板がかなりデカいね。
3003の文字。第二期はEH3003との型番のようだ。
ちなみにこの3003型、GuildのFoxy Ladyというものもあり、
エレハモがOEM供給していた物があるようだ。
そのFoxy Ladyにもいろいろパターンがあるのだが、
いわゆる3ノブタイプがこのマフと同じタイプに当たる。
ほかにもMuff FuzzやLittle Big MuffのOEMらしき物もあるみたい。
しかしそのGuildの物は本家エレハモよりも希少性が高くてかなりレア。
eBayでも滅多に出ないしお値段もエレハモよりかなりお高め。
さらには実は3期チキン・ノブタイプにも
中身がこの3003型という物も結構あるようだ。
この2期ラムズヘッドから3期への移行期であろう。
ロシアンの緑から黒への移行期にもよく見られたね。
外見は新しいけど中身は旧タイプってヤツが。
なので見た目さえ気にしなければ
値段の安い3期チキンノブをしこたま買いあされば、
運が良ければそのうちラムズヘッドと同じ音をゲットできるかもしれないのだ。
なんて書いちゃうとチキンノブの相場が上がりそうで嫌なんだけど(笑)
まさかココの弱小サイトがそれほどの影響力を及ぼすとは
いくらうぬぼれて調子ブッこいていても思ってませんが、
ココでロシアン緑マフをいろいろ取り上げて以降、
最近妙に緑マフの評価が上がってるんですよね。
俺がホンの数ヶ月前に買っていた時期よりも
明らかに相場が高騰してるんだよな。
ま、オイラは緑マフは手に入れたので良いんですけど、
あまりネットで褒めちぎるのも良くないのかね(苦笑)

ま、アフォ管理人の妄想は放っておいて解析を先に進めます。
まず外部電源端子増設を試みた関係で
電源ラインが弄られた形跡ありますな。
で、てっきりTONE-BYPASSかと思っていたスライドスイッチだが、
どうやら単なる電源スイッチのようだ。
基板のTONE回路には一切配線出てまへんし、
そもそもスイッチが3Pなので、
これはオリジナルの状態で電源スイッチであったと推測できる。

電池は3期と同じく発泡スチロールのような物で
固定していたと考えられ、両面テープの残骸もあるが
このブツはその部分が欠落しているね。
でどうなっていたかというと、電池を適当なスポンジにくるんで
基板とパネルの間に無理矢理押し込んであった!
オイオイ、乱暴だねぇ。
おかげでご覧のように基板が斜めにいがんでおります。

オー怖わ。直付けボリュームの足がひん曲がってますがな。
ココは後で006P用のプラケース買ってきて補修しておくことにしよう。
で、配線が何しろ切れそうで怖いのでこれ以上の分解はまだだが、
隙間から基板上の部品を覗いてみると、石はBC239Cなるシリコンが4つ。
この型番は他のラムズヘッドでもみかけるね。
ググって調べたところ、他の汎用品とほぼ同等の性能みたい。
なので自作る場合も3期〜現行でも使われる2N5088、
国産汎用品の2SC945 / 2SC1815あたりで無問題だしょ。
抵抗は古いだけあってかなりガタイのデカい物が多い。
現在のAB製なんかに似てるタイプが多いが、
普通のカーボンも混ざっている。
同じく自作る場合は少し耐圧が大きめのカーボンが良いかもね。
コンデンサもなにやらよくわからん素材のも見受けられるが、
詳細はさらなる解剖まで待たれたし。

入出力ジャックは3期と同じく日本製。
輸入してまでも使われていると言うことは
性能が良かったのか、あるいは安かったのかね。
フットスイッチは3期チキンノブでもよく見られる3Pタイプだ。
とりあえず今回はココまで。
配線材がかなりショボくてすぐ切れそうなので、
さらなる解剖は慎重に行おうと思います。

マフマフ大試奏大会。
むふ、マフがいっぱいあるだけで幸せです。
音の傾向なども後ほどじっくり聞き比べてみることにしよう。
2004.11.26追記

土曜日はオイラの参加している「すまばん」のスタジオ。
早速ラムズヘッドを使おうと思うのだが、
このままだと電池がプラプラでダメじゃんってことで、
電池の部分だけリペアを行う。
っつっても両面テープで電池ボックス付けるだけだけどね。

まずは残骸の両面テープを剥がす。
その後でなぜか縦になっているフットスイッチも邪魔にならぬよう
横向きに変更させてもらう。
で、このテープ、結構劣化していてなかなか取れない。
最初はカッターナイフで丁寧に削っていたけど、
そのうち面倒くさくなって手でオリャオリャー!っと引きちぎるハメに。

リペア完成。
90円の006P用電池BOXだす。
簡単だけど、これなら持ち歩いても電池はしっかりホールドされるだろう。
ちなみに接着に使ったのはこれ。

100円ショップのダイソーで買うてきました。
「強力タイプ」を買うこと。
ポスター貼る用とかのやわいヤツだとすぐ剥がれちゃうわよ。
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