Distortion

おそらくギタリストが最も多く所持しているんじゃないかという定番エフェクト。
オーバードライブよりは過激に歪むが、ファズほどニュアンスを台無しにはしない。
私が持っているモノは超定番といわれているモノばかり。
とりあえず押さえておくには間違いナイって感じですかね。

所有機器紹介。サンプル音は後ほど収録予定。
MXR / distortion +

ご存じ'70年代からの超ロングセラーな名機。
「ディストーション」という単語を生み出した元祖とも言われている。
また、その小さいサイズはコンパクトエフェクター界に革命を起こしたとも。
年代によってロゴの自体やLEDの有無、外部電源端子の変化などもあるが、
基本的にはシングルOPアンプの定番である741で増幅し、
シリコンダイオードクリッパでブリブリいわせるという単純な回路。
これも年代によってOPアンプのメーカーやロットの違いなどから
微妙に音が違うらしいが、回路自体に変化はないので
正直本当に微妙な差ではないかと思われる。

DISTORTIONを最大にすれば結構過激に歪むが、
逆に絞ればクランチ気味にもできる。
かなり高域の伸びが良いので、シングルコイルだとトレブリー気味かも。
ソロプレイで尖った鋭い音でバリバリいわせるのが王道かな。
どのセッティングでもピッキングニュアンスは結構自然。
ややノイズは多いように感じられるが、色々試したところ、
この回路内部からのノイズが多いと言うよりは
ギターが拾う外部からのノイズに影響されやすいといった感じがある。
じゃじゃ馬とも言われることもあるみたいだが、
自分にあった設定さえ見つければかなり最強ではないだろうか。
ランディ・ローズのソロプレイでも有名でしょうね。
さすがに名前だけではない、実績のある音が支持される理由だろう。

Proco / RAT II

これもやはり名機として定番的な機種。
発売当時からディストーションとしては最強の太さ・過激さを誇る。
ほとんどFUZZに近いほど強烈だが、粒のキメは細かめなので
分類としてはディストーションとして扱う方が良いだろう。
真ん中のツマミ"FILTER"は、ま、トーンコントロ−ルであるのだが、
一般的なトーンは右に回すと音がこもるようになっているが、
これは逆回転となっているので初めはやや戸惑う。
とにかくその音の太さは天下一品。
椎名林檎嬢の歌詞にも出てきたほどですよね。
でもゲインを下げると音の太さはそのままだが
意外とクランチ気味のセッティングもかなり使える。
コンプレッション感もピカイチで、ミュートでのキレも抜群。
爆音大好きだがマフだとちと荒すぎると言う方には最適だろう。
初代はLEDが無く、やや歪み量も少なめだったが、
このIIタイプにはLEDが追加され、利便性が増している。
さらにこのRATには色々なファミリーがあるのだが、
結局このRAT IIが一番支持され、ロングセラーとなっている。

Marshall / The Guv'nor

ご存じロックアンプの定番中の定番、マーシャルのコンパクトペダル。
発売当時はJCに繋いでもマーシャルの音がすると言われたほど
その強力でつんざくばかりの音はマーシャルそのもの。
その後いくつか新作がでているが、
いまだにこの初代が圧倒的に支持されている。
一番最初の発売は英国製だったのだが、
一度廃盤後、ファンの熱烈な要望に応えリイシューモデルが発売された。
リイシューモデルは韓国製となっており、
マニアの間では初代の英国製の方が人気が高く、
中古市場でも少しだけプレミアも付いているが、
正直聞き比べてもそれほど大きな差は無いと言って過言ではない。
ま、音そのものよりも英国と韓国というパブリックイメージが
大きく影響しているに過ぎないのではないかと思われる。
韓国製の方は特に極端なプレミアも付いておらず入手はしやすい。
ツマミが多いが基本的にマーシャルアンプと同じコントロール系で、
アンプを使ったことがある人なら比較的セッティングは楽だろう。
さらに同じくアンプのようにSEND/RETURN端子が装備されており、
このエフェクトのON/OFFと連動させてプリアンプ的にも使えるが、
個人的にはあまり使い道はない気もしないでもない(笑)
マーシャル好きなら一台持っていて損はない名機である。

BOSS / MT-2
Metal Zone

ご存じBOSSの名機、通称メタゾネである。
その名の通りヘヴィロック系に最適のぶっとく強力な歪み。
適度なコンプレッションでミュートのキレも抜群。
さらにトーンコントロールが強力で、
最初はセッティングに苦労すると行った面もあるが、
印象ががらっと変わるほどフレキシブルにコントロールできる。
ギターやアンプに左右されず非常に安定した性能を誇り、
逆にそれが個性が無いとも言われることもあるほか、
あまりに人気で超定番化してしまったために
例によって自称マニア、アンチBOSS派に馬鹿にされたりもするが、
そんなセンスのない奴らは「フッ、可哀相に」と鼻で笑ってあげよう。
その安定性、操作性、音のヘヴィさは天下一品。
それ故これだけのロングセールと普及率の高さを誇っているのである。
ヘヴィ好きな方は、音作りに困ったらまずはこれを試してみよう。

Danelectro / DD-1
Fab Tone

チープギターでも有名なDanelectroのペダル。
現在は手のひらサイズのちいこいペダルが売っているが、
この世代はかなり大きい筐体で別シリーズ。
音自体はRATやメタゾネ系のキメが細かく
ジリジリしてるが、その爆音感が壮絶。
MOGWAIのスチュアートが愛用しているのが有名で、
正にMOGWAIの爆音モードそのままの音。
2TONEコントロール仕様だがメタゾネほど効かないし、
音もRATほどまとまらずキレが悪すぎる。
なのでどうセッティングしようがONしたとたん
ブヴォヴォヴォヴォーーーーーって感じ。
もう笑っちゃうしかない(笑)
ボディ自体はかなり肉厚で重量感があるのだが、
肝心のコントロール、入出力部(写真白い部分)が
プラスティックで、かなりヘボそう。
スイッチも一見メカニカルだが、
ロックしないBOSSタイプなのでかなり耐久性は心配。
現在は生産終了で国内店頭では入手不可。
しかし元々の値段が安いので、eBayで格安で入手できる。
はっきり言ってMOGWAIの爆音しか使い道はないが、
とにかくその音圧、音の壁、爆音の個性は抜群。
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