Maxon / AD-900
Analog Delay |
近年のアナログブームを受け生産された機種。
希少なBBD素子を多段使用し、600msのディレイタイムを実現。
生産初期と後期で石が違うようで、私が手に入れたのは
MN3008が使用されているので後期生産タイプと思われる。
アナログながら音は非常にクリアでHi-Fi。
リピートタイムが長くなればアナログ特有のこもりも出てくるが、
数回程度のリピート音はほとんどデジタル並みかも。
DC12VのACアダプタ専用なので使い勝手はやや悪いかもしれないが、
それがかえってダイナミックレンジの広さにも役立っているのかな。
発振もすることはするが、非常におとなしい発振で
低域でゴンゴン鳴る程度。強烈なエグさはない。
音の暖かさという点では紛れもなくアナログのそれであるが、
Lo-Fi、発振など飛び道具的極端な個性を求めるなら
やや期待はずれかもしれない。
逆にナチュナルさ、暖かさを追求するならコレで決まりとも言える。
松下製BBD素子枯渇で現在は生産は停止。
中古市場で2万〜3万程度でやりとりされている。
後継機種としてAD-999が現行発売されているが、
BBD素子はアジアで生産されているっぽい別の石を
めいいっぱい多段使用して900msのディレイタイム実現、
9V駆動、トルゥー・バイパスなどさらに進化した内容となっている模様。 |
BOSS / DM-2
Delay |
これもやはり名機として定番的な機種。
右の基板写真はクリックすると大きい写真になります。
現在でも多くのプロが現役で使用しており、人気も高い。
音はまさに古き良き時代の「エコー」という感じで、
昔の8トラックテープ時代のカラオケのエコーを思い出す。
つっても、その表現がわかるのは30代以上かと思うけど(トホホ)
古い民宿とか、安いスナックとかにまだあるんじゃないかな。
そのチープな感じはデジタルディレイとは全く違う味。
上記AD-900とは明らかに系統の違う感じがする。
チープと言っても音やせとか芯が軽くなるとか言うのではなく、
やはり独特の暖かみがそこにある。
そしてもう一つの特徴はなによりもその強烈な発振だ。
ツマミをフルテンにすれば問答無用でギュイーン!と発振する。
ECHO / INSENSITYを多めに設定しておけば、
REPEATが3時以上になるとギターの音が入るのをきっかけに
徐々に発振が始まるようにも設定できる。
ただし、発振させると止まらないので(笑)
やはり飛び道具的に使うのが有効だろう。
ともかく発振以外にも基本的な音がやはり独特の暖かみのある音。
根強い人気があるのも頷ける。
人気を反映して中古市場でも一向に値が下がらず、
ヤフオクで2万前後、店頭なら4万近い場合すらある。
プロミュージシャンでも有名どころではBOOWY時代の布袋さん、
また海外でも私も大好きなThe Smashing Pumpkinsの
Billy Corganが常に足下に置いているのを始め、
とにかく数多くのプロに愛用され続けている。
昔は店頭中古で数千円の時代もあったのだが、
ここ最近のアナログディレイ再評価、BBD素子枯渇を受けて
今後は値段が下がることもないだろう。
値段が高いのでなかなか手が出しづらいのが難点だが、
ディレイにこだわる人なら一度は試してみたい名機だろう。
後継機種としてステレオアウト追加のDM-3があるが、
基本性能はほぼ似ているようである。
その機種も同じく評価が高く、値段も高い。
一台目は現在友人の所へ奉公中。
お金無いのになにげに2台目買うてしもた。
筐体にキズが多く、一部腐食、ガリガリ「田中」と刻むなど
オリジナルユーザーはアナーキーな人だった模様(笑)
中を明けたらBBDの石が違うのね。
性能・音質はほぼ同等だが、2台目の方が悪質(笑)に発振する。
かなり強力だ。結構使用感があるので、ジャックは交換しようかな。 |
BOSS / PS-3
Pitch Shifter / Delay |

んま、本業はピッチシフターであるのだが、
ディレイとしてもなかなかのものなので一応こちらで紹介。
まずピッチシフトは±2OCTと幅広く、
外部ペダルでWhammyぽくもできる優れもの。
ただピッチはボリューム操作なので音感がないと合わせづらいかもね。
オイラはチビッコの時にYAMAHAピアノ教室に通っていたので
多分そこそこ音感には自信あるので良かったべさ(笑)
ギターもベースもチューナーも音叉無くてもおおよそ合わせられるし。
ピッチ音がやや遅れるとか音痩せするとか言う人もいるみたいだが、
ピッチシフト音にそこまで口出せるほど
ちゃんと使いこなせている人はそうそう多くねぇべ?
で、ディレイの方も最大2秒のロングディレイで
音もクリア。さすがデジタル、素晴らしい!
そしてオイラが買った一番の目的はリバースディレイ機能。
テープ逆回転風のサウンドが出せて面白い。
PS-2には付いていない機能なので
でもちゃんとピッキングしないとなんか変な感じで
奏法は予想以上に難しい。
もちろんこれは俺がへなちょこなだけでPS-3の責任ではない。
実際に試すとエイドリアン・ブリューの凄さが解る。 |
BOSS / RPS-10
PITCH SHIFTER / DELAY |

こちらも本業はピッチシフトで、
後に出たコンパクトのPS-2と基本的には同じ感じの機能だが、
PS-2には無いリバースディレイ機能が話題となり
一世を風靡した名機である。
エイドリアン・ブリューや、PERSONSの本田毅などが
ラックに何台も設置していたことなども話題となり、
一時はかなりのプレミアが付いたこともある。
現在は上記PS-3の登場などで相場は落ち着いている。
これはジャンクで格安で入手したが、
どうもジャックの接触不良なのか非常に調子が悪い(トホホ)
中を明けても良くわからんので現在は隠居中。 |