Big Muff Pi

U.S. 第2期 ラムズ・ヘッド(EH3003)後期型 概要考察編


私が2007年秋現在所有しているのがこの個体。
2007年5月にeBayで送料込み$269でゲット。
合計約3万1千円ちょいっというところ。
これも首位落札者との交渉決裂でセカンドチャンスでゲットできたもの。
通常では$400越えは当たり前なので、非常にラッキーだ。

右側の大きな擦り傷、全体的なかすれ、赤色ロゴの退色などはあるが、
コンディション的には普通といったところだろうか。

音は他のラムズ・ヘッドとはだいぶ違う感じだ。
つっても元々ラムズは個体差が激しすぎてその音を定義するのは不可能なんだが、
結構パワーがあって個人的にはかなり好き。
でも、かなり傾向が違うのでラムズ・ヘッドの音と言うのは躊躇する。
ま、その原因は別項の基板徹底解析編で考察する。




上部拡大写真。背面スライドスイッチは、電源ON / OFFだ。
ペイントのフォントも独特でヴィンテージ感を醸し出している。
ボリューム・ノブは突起が付いた通称チキン・ノブまたはポインター・ノブ型と呼ばれるモノだが、
中の基板に3個それぞれ別の向きに直付けされているので、
突起の位置はそれぞれ全く別の方向を示すため非常にややこしい。
さすが無骨エレハモの真骨頂。





背面写真。筐体の造り、大きさは第3期、現行リイシューと全く同じだ。
入出力ジャック、電源ON / OFFのスライドスイッチのみですっきりした印象。
外部電源ジャックは用意されていない。
このため、この背面、または下部筐体の横面に穴を開けて
電源ジャックを増設している、またはしようとした形跡のある個体も結構多い。
実用上は非常に便利だが、中古ショップに売る際には
ヴィンテージ価値を損ねていると判断されて買い取り価格がかなり下がる要因にもなる。





内部写真。基板が緑色だ。
このタイプは第3期初期型にも多く見られるので、
比較的第2期ラムズヘッドとしては後期製造モデルと思われる。
まぁ、別項で紹介している黄色基板の第3期型もかなり多いけどね。
基板の色こそ違え、そのパターン、大きさは全く変わっていない。
基板はボリュームに直付け。その具合も結構大雑把で、
写真の通り基板が斜めにくっついている。3003の型番も同一だ。
他のラムズと同じく、基板パターン全体にハンダを盛る旧式の構造だ。
内部全体の状態は比較的良好で、
ハンダの状況から電池スナップもオリジナルのような気がする。
ほとんどの部品はオリジナル状態のようだ。
入出力ジャックは日本製。これは他の多くのマフに使われている。





スライドスイッチが6Pタイプになっており、
切り替え時の劣化もほとんど感じられないことから
おそらく修理交換された可能性が高い。
スイッチ自体は日本国内では見かけたことはないタイプのようだ。
そもそもこの個体はアメリカから直に手に入れたわけだから、
アメリカ国内で入手できるスイッチではないかと推測される。




Back