Big Muff Pi

U.S. 第3期 最初期型 ラムズ・ヘッド(EH3003)基板タイプ 概要考察編


見た目は第3期だが、中身が第2期ラムズヘッド基板という個体。
おそらく第2期〜第3期への移行期の最も初期のモノだろう。
このタイプは基板は同じながら通常のラムズより格安だし、
しかも外部電源が使用可能になっているので、
見た目さえ割り切れば、ある意味ラムズよりお得。
2007年10月にeBayで送料込み$210でゲット。
当時のレートで合計約2万5千円弱。
これも落札断念したのだが、首位落札者との交渉決裂によるセカンドチャンスでゲットできたもの。
通常では$400越えは当たり前なので、非常にラッキーだ。
なぜかワシがゲットしたラムズヘッドはすべてこのパターン。
オークションシステムを介さない取引なので多少危険を伴うのだが、
今のところトラブルがないのはコレ幸い。
でも、最近はeBayでもトラブルがあるようなので今後は要注意だべさ。
しかもまた関税取られた!¥600+手数料¥200也。

コンディション的には時別大きなキズもなく、比較的良好。
しかし、ボリューム・ノブは全て交換されている。
(オリジナルは突起付きのチキン・ノブ、またはポインター・ノブと呼ばれるモノ。
4つのビスもオリジナルではないと思われる。
U.S.版でマイナスネジはまず見かけない。

到着後分解せずに真っ先に音出ししてみたが、挙動が怪しい。
まずVOLUMEが9〜10で急激に変化する。Aカーブに取り替えられている可能性大。
同じくSUSTAINも同様の挙動が見られる。
ノブも違うことだし、中のポットごと交換されているな。




上部拡大写真。背面スライドスイッチは、電源ON / OFFだ。
ボリューム・ノブは本来、突起が付いた通称チキン・ノブまたはポインター・ノブ型と呼ばれるモノだが、
この個体はご覧のように別物に交換されている。
おそらく先の音出しから推測するにポットと共に交換されたのだろう。





背面写真。筐体の造り、大きさは第3期、現行リイシューと全く同じだ。
背面は3期に関しては見た目だけは全て統一されている。
入出力ジャック、外部電源用の3.5φジャック、
電源ON / OFFのスライド・スイッチだ。





内部写真。基板はラムズ後期にもよく見られる緑色のタイプ。
基板の色こそ違え、そのパターン、大きさはラムズ・ヘッド基板と全く変わっていない。
基板はボリュームに直付け。その具合も結構大雑把で、
写真の通り基板が斜めにくっついている。3003の型番も同一だ。
冒頭の予想通り、VOLUMEとSUSTAINのポットは交換されている。
値はユニットを外さないと解らないので、別項の基板徹底解析編にて記す。
他のラムズと同じく、基板パターン全体にハンダを盛る旧式の構造だ。
内部全体の状態は比較的良好で、
ハンダの状況から先の2つのポット以外、電池スナップ、配線等もオリジナルのようだ。
電源ラインの+ / - 間に500μの電解コンデンサが裏付けされている。
これは電源変動等に対する安定化のため。音には直接的な影響はない改良点。
ラムズヘッドでもこのコンデンサが付いているモノもよく見かける。





スライドスイッチは、電源ON / OFF。
ここでミステリー発見。電源ラインに100Ωの抵抗が挿入されている。
電源インピーダンスが上がってしまわないかね?
電圧を下げてわざとゲイン低下を狙った?
まぁ、試奏した感じでは特別大きな問題は感じなかったのでとりあえず放置しておくか。




Back